相続放棄の手続きは面倒?簡単?親等は?やってみた感想と落とし穴

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数年前に実父が亡くなりました。

とある借金の保証人になっていたんですね。当時。

借金というのは、配偶者なら離婚すれば免れますが、亡くなった後では少し厄介なことになります。

ましてや、子供は遺産を相続します。もちろん、負の財産も相続してしまうので、注意が必要。

なので、うちは相続放棄を手続きしましたのでその覚書。

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そもそも遺産相続とは

遺産相続(いさんそうぞく)とは、亡くなった親族(被相続人)の遺産を家族(相続人)が受け継ぐことを言い、被相続人の死亡と同時に開始され、相続の順番や遺産分割の割合は民法で原則的に決められています。

相続弁護士ナビより

財産のある家なら、あれこれお金で揉めることもあるかもしれません。

要は、亡くなった親族の持っていた財産を、家族が引き継ぐことになるのです。

ご家庭によって様々な遺産相続の形があるでしょうし、例えば、離婚や再婚を繰り返し、それぞれに子供をもうけていた際などもかなり複雑な遺産相続が生まれます。

相続の範囲はどこまで?

まずは配偶者、子供。

「相続弁護士ナビ」
法定相続人の範囲と順位|法定相続人の全てがわかる相続知識より

相続をする場合は、上記の範囲で順位が決まりますが、うちの場合は相続放棄になります。

母(配偶者)

子供

亡父の兄弟

その子供

上記の親族まで相続放棄をする必要が有りました。

借金も相続対象

元々、実父には財産が有りません。実はこれは故意に財産を持たせていなかったんです。

何故かと言うと、借金の保証人になっているからです。

先に弁護士さんに相談していて、父が万が一の時に借金を相続しないように準備をしていたんですね。ですので、父はプラスの財産は持たないままです。

相続放棄をすれば、相続をする人間は借金を相続することがなくなります。

何故かというと、相続をする際にプラスマイナスを選んで相続することは出来ないんですよね。そんなに都合の良い話はありません。

プラスの財産を相続するなら、もれなくマイナスの財産もついてくるということになります。

なので、普通に相続が発生した場合は配偶者が2分の1、残りの2分の1を子供で相続するという形になります。

「限定承認」という相続方法もありますが、これはプラスマイナス両方を相続して、プラス部分を残すことが出来ます。借金よりも財産が多い時には有効ですが、うちはこれも使えませんでした。借金の方が多かったので。

生前には手続き出来ない相続放棄

元々、借金があることがわかっているのなら、「相続しない」ことを生前に手続きしてしまえないのかと思いますよね。

でも、この手続きは生前には出来ません。なので、亡くなってからの手続きしか仕方ないのです。

でも、借金があることがわかっていて、「相続放棄」をすることが決まっていればまだスムーズにことは運ぶかもしれませんが、行方不明だったり、亡くなってから数年経ってから生死の事実を知ったということもあるかもしれません。

もちろん、期限が有ります。

「亡くなった人からの相続があることを知ってから三か月」とのことですが、実際に一緒に生活していれば、亡くなったらすぐに手続きをする必要がありそうです。

三か月なんかあっという間です。

たくさん書類も取り寄せないといけないし、手続きが出来るように準備が完了するまでに既に日数が経ってしまうのでお早目に!

必要な書類集めが大変だった

うちの場合は、この書類集めが大変だったんですよ。

だって、一か所に住んでいるわけではないし、父の兄弟、またその子供まで手続きしておかないと、そこまで相続が及んでしまいます。

負の遺産があるせいで、迷惑を掛けるわけには行きません。

  1.  相続放棄申述書
  2.  亡くなった人の死亡の記載のある戸籍(除籍,改製原戸籍)謄本
  3.  亡くなった人の住民票除票または戸籍附票
  4.  届出をする人の戸籍謄本
  5.  収入印紙800円分
  6.  郵便切手(各家庭裁判所により、切手の額、枚数等は異なります。だいたい1,000円程度)

ざっと上記が必要なのですが、書類を書いてもらわないといけなかったり、謄本を取得してきてもらったりと大変です。

特にお役所へ行くために仕事を休んでもらうわけにはいかないので、委任状をもらって手続きは出来るだけこちらで済ませる必要が有ります。

この委任状を書いてもらうだけでも時間が掛かってしまうので、本当に三か月なんかすぐです!

しかも本籍をころころ移している人などを追って行くのは大変でした。

本籍をあちこちに移すことは後でトラブルの元ですね!

戸籍用語がそもそも理解出来ていないので、窓口で説明をされてもいまいちちんぷんかんぷんです。

余裕を持って進めていって、放棄をしてもらう親族の負担にならないように出来るだけこちらが動く必要が有ります!うちみたいな借金の場合は特に!

住居の地域もあちこちなので、役場をまわって書類を集めるだけで1週間近く掛かってしまいました。(郵送で送ってもらえる書類もありますので必ずしも現地へ行かなくても大丈夫ですが、郵送は時間が掛かります)

書類を家庭裁判所へ提出

申述書はダウンロードできるようになっているので、ネットからダウンロードして用意します。

しばらくすると「照会書」が届くので、相続放棄の意思表示や他に面談などの要請が有れば確認します。(これは地域によって違うそうですが、うちの場合は照会書のみでした)

これも、各自の相続人のところで確認してもらわないといけないので、大変手間が掛かります。かと言って、手続きしといてね、と言うわけには行かない理由の相続放棄ですので。

うちが動くしか有りません。

後に、「相続放棄申述受理通知書」という書類が、届いて、相続放棄は完了となります。

全ての手続きを終えるのに一か月くらい掛かった覚えが有ります。

何せ、書類を集めるのに時間が掛かってしまい、こういうことで親戚と数年ぶりに連絡を取るのはすごく嫌でした。

うちの場合、問題山積み

実は、相続放棄も大変だったのですが、うちの場合はもう少し問題が多かったんです。

やむを得ず入院費踏み倒し

病院に入院していたので、もちろん亡くなった後の医療費を支払うことは出来ません。それも負の相続に含まれるので、払いたくても払ってはいけないということになります。

払うと、相続したことになってしまう。踏み倒す気なんかないのに、これは心苦しかった。

医療保険請求忘れでもらえない

それと、どうして気付かなかったのか!と思ったことに医療保険の請求が含まれます。

生前に医療保険を請求してしまえば良かったものを、だらだらと先延ばしにしていたおかげで(書類にお金も掛かるのでケチケチしてしまったんですよね)亡くなった時に保険の未請求分が残ってしまった!

これ、亡くなってしまったら請求出来ないんですよ。

厳密には、受取人が配偶者の名前になってたり、他のケースももちろんありますけど、うちの場合は本人が受け取る保険請求だったために、これも財産に含まれてしまいます。

保険を受け取るということは相続を放棄しないということになってしまうので、泣く泣くあきらめました。結構な金額が残っていましたが、借金の方が大きかったので仕方ない。これはキツかった。

別に事故死したわけでもなく、病気だったので誰か気づけよ!という話でしたが、皆、誰も気づきませんでした。バカでした。

もし、同じような事例になりそうな方!

保険は生前にこまめに請求した方がいいですよ!絶対!

しかし、これだけではなかったんですよね。

クレジットカードも支払うことはNG!しかも?!

もう一つは、すごく間抜けな話なんですが、クレジットカードのトラブルも残ってしまいました。

支払いが残っていたのですが、これも父名義の為に引き落としがされてしまうと相続をしたことになってしまいます

なので慌ててクレジットカード会社に相続放棄のことを連絡するのですが、、、。

何を思ったのかポイント交換で商品を交換してしまったんですね。

これは一体何になってしまうのか。

ちょうど、当時弁護士さんに相談していた案件もあったので、これも相談してみましたが、明確な回答は得られないまま、フェードアウトしてしまいました。

ポイント交換した商品は届きましたが、結局開けられることなく多分今も実家のどこかにあるはず。

まとめ

ずばり。

借金を相続しないための方法として、相続放棄は有効ですが、準備を万端に!

借金の状況や家庭の状況によって、様々なケースがあると思います。

とにかく、亡くなってから出来るのは相続放棄だけ!

他、生前にたくさん調べて知っている人に相談するなり事例を研究するなりして、情報収集あるのみです!

うちはこれを怠ったばかりに保険が請求できなかったり、葬式の準備が上手く行かなかったりと後悔ばかりです。

葬儀屋はしっかり選ぶべき。我が家は失敗しました
先に言っておきますが、身内が亡くなって脳みそが働いてなかったとは言え、無知で失敗したのは私です。 香典を辞退したかったばかりに、余計な...

皆さん、後悔なきよう…。

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