便秘で悩んでおられる方は多いと思います。特に女性は、長期的に悩んでおられる方もいらっしゃれば、ホルモンバランスの変化によって左右される方もおられます。
でも、出来れば薬には頼りたくないし、自然に便秘を解決したい。
とある男性が発明したイスが注目されています。
便秘イスって何?
そもそも、「便秘イス」とは何でしょうか?正式名称は「スクワティポティー(Squatty Potty)」。形状は、なんだか高い場所に届かないときに使う踏み台のようです。
踏み台というところはほぼ同じ意味ですが、スクワティポティーは、真ん中にU字型にカットしてあります。
洋式トイレの足元にこのスクワティポティーを置き、邪魔にならないように便座と並べて使うようになっています。
使う時は、普通便座に腰を掛け、スクワティポティーに上に足を乗せます。使い方はそれだけです。ほかには何も難しい使用方法はありません。
きっかけは身近な人の悩み
発明されたのは、ユタ州の男性です。自身の母親が長年便秘に悩んでおられたようで、洋式トイレの前に小さいイスを置きその上に足を置くという医者のアドバイスがきっかけだそうです。
実際にアドバイス通りに姿勢を変えてみると、とても便秘が解消されたとのことです。
ただ、ここで問題が起こります。
いちいちトイレに入るのにイスを持って入る必要があり、毎回危ない。
トイレが狭いので、そのままイスを置いておくことは出来ない。
そこで、現在の形状を考え、トイレに常設して置いても大丈夫なように作成されたそうです。
使わない時は、このU字の形状を生かし、邪魔にならない場所まで便器に引き寄せておけば安全です。
使用時には、自分の使いやすい位置まで引き出せばいいわけです。画期的ですね。
効くのは座る姿勢
ポイントになるのは、姿勢です。台の上に足を置くということは、自然としゃがむ姿勢に近くなります。
人間というのは、お通じの際にはしゃがむという姿勢が最も自然だそうです。
海外ではあまり当てはまらない事情かもしれませんが、洋式トイレが普及したことで、しゃがむ姿勢をとることが少なくなりました。日本でも和式トイレはだんだんと減っています。
これは、直腸が十分に伸びることが出来ないという事態を生み出し、便の通りが影響を受けるということになります。
しゃがむという自然な姿勢をとることにより、本来の直腸の働きを阻害しなくなり、自然な便通が期待出来ます。
薬よりも、自然に改善したい方へぴったり
自然に、と思うのは、日頃から便秘に悩んでいる方の共通の悩みだと思います。薬に頼れば、ある程度は改善しますが、やはり体質に合わない薬もあれば、過剰に効きすぎ、逆におなかが痛くなってしまう方もおられます。
姿勢を変えるだけで便秘が改善されるなら、トイレの場所を気にしながら薬を飲む必要もなくなります。体質によっては、薬を飲んだ後は予定を入れにくいという方も多いですよね。
食事で改善するという方法ももちろんありますが、食物繊維をとるだけでは便秘は改善しません。
薬の中でも、自然なお通じに近くなるのは「水酸化マグネシウム」だと思います。妊娠中の便秘などにも処方される、水分を腸に集めて効くタイプの便秘薬です。比較的、自然なお通じを得やすくおなかが痛くなりにくいです。腸にぜん動運動を起こさせるタイプの薬よりは使いやすい薬だと思いますが、疾患によっては使用出来ないケースや、副作用が現れる可能性もあります。自身の体調や体質と相談して、適量を見極めながら使用することが大切になってきます。
イス以外のおススメの姿勢(個人的な話)
実は、この記事を読んでイスの形状を見た際、「おや」と思うことがありました。
しゃがむ姿勢を取るのと同じような効果を得る姿勢を、自然に取っていることがあります。
それは、座った姿勢で上半身を倒すという姿勢です。
腰を伸ばして大腿をお腹に引き寄せる姿勢を取ると、やはり腸が伸びるのでしょうか。この姿勢でも効果を感じます。
イスを購入するのは面倒だし、少し試してみたい、と思われる方は一度実践してみてください。
意外と楽に便秘が解消されるかもしれません。
お腹を締め付けるきつめのベルトなどをしていると、お腹が痛くなってトイレに行きたくなるときも有りますし、しゃがんで腸が伸びるというのも効果があるのだと思いますが、圧迫するというのも腸が活発になるのかもしれませんね。
日頃から心がけたいこと3つ
ありきたりですが、軽い運動を続けることは大事だと思います。
ただ、それよりも大事だと痛感することは、時間を取るということです。
便秘の方は、トイレに行っても、なかなかすんなりとは進みません。
ですので、余裕を持って時間を取り、ゆっくりとトイレに入る習慣を作ることが大事だと思います。
時間に余裕がないと、なかなかトイレに行けなくなりますし、そういった状態が重なると、どんどんタイミングを逃してしまいます。
「トイレに行きたい」と思うことが有ればいいですが、便秘の方はそうチャンスが訪れません。自身で時間を作ることを意識されるのが得策だと思います。
それと、朝晩の水です。普段の生活では、自分で思うよりも摂取している水分は少ないものです。朝晩のコップ一杯の水は、お腹や腸を刺激しますし、水分を体内に取り込むいいチャンスになります。ぜひ、こちらも習慣付けてもらうといいかと思います。
最後はやはり食事です。便秘に効くという食品を積極的に摂るのはもちろんですが、規則正しく三食を統一した時間帯で取ることをおススメします。
食べたり食べなかったりという不規則な生活をしていると、いつトイレに行けば良いのか、タイミングを逃すことになると思います。
規則正しく食べるということも大事ですが、規則正しくトイレに向かうということも大事だと思います。